はじめに
昨日の米国市場はダウが1.8%、S&P 500が1.27%、NASDAQが1.87%それぞれ上昇し堅調だったのだが、自分のドルベース資産は
それに逆行するように1.08%下落し、100万ドルも割ってしまった。この原因は明らかで、自分のポートフォリオの中での割合の高いシティグループ(C)が、
5%越えの下落となったため。所有株数が5,750株なので、5,750×2.85=16,387.5ドル下がったことになる。
以下に米国時間2020年9月14日のシティ株下落の理由について確認し、整理していくことにする。
2020年9月14日のシティ株下落に関して
まずは2020年9月14日のシティ株の動き。
現地時間13時半前後に下落し、14時半前ぐらいにまた大きく下落している。
昨日はBarclays Global Financial Services ConferenceでシティCFO(最高財務責任者)のMark Mason氏のプレゼンテーションが13時15分からあったので、その内容が市場にインパクトを与えたのだろう。
プレゼンテーションのアジェンダは以下の通り。
どうも3番目のRisk & control environment is a strategic priority、戦略的優先順位が高いとしているリスク・コントロール環境に関してネガティブサプライズがあったようだ。以下にもう少し詳しく確認してみると、
スライドの詳細は省くが右側にあるように、Risk & control environmentに2020年さらに10億ドルの追加投資が必要としている(既に上半期にも約10億ドル投じている)。
これに加えてウォール・ストリート・ジャーナルが事情に詳しい関係者からの情報として、通貨監督庁(OCC:Office of the Comptroller of the Currency)と連邦準備制度がRisk & controlに関してシティに対するアクションを検討しているとし、それが影響して9月10日に発表されたMichael Corbat CEOの来年2月の退任(女性CEOが話題になっていたなあ)が加速したのではないかと報じられたのも、シティ株が一段と下がった要因だったようだ。
この他にも第3四半期は、貸倒引当金を積み増す計画(上半期程ではないとのこと)や、低金利・投資銀行部門などの低迷により減収が予想される(具体的な数値は不明)といったアップデートもなされていた。
上に挙げたような情報がどのタイミングで行われたかを正確に知ることは出来なかったのだが、報道の見出しの多さからするとRisk & control environmentに焦点が当たっていたようだ。個人的には貸倒引当金の積み上げや減収予想などの方がインパクトが大きいとも思うのだが、もしかすると既にその点は市場やメディアは織り込み済みなのかもしれない。
まとめ
2020年9月14日のシティグループの株価5%超下落の原因についてまとめてみた。
まず思ったのは昨日の市場が上昇基調で助かった、ということ。これが下げ基調だったらシティ株の下落にはより一層の拍車がかかっただろう。
そして次に思ったのは、これで下げ止まるのか、それとも一層の株価下落という事になるのか、ということ。この点については何とも言えない。個人的には当然昨日でこれら報道が株価に反映されてくれていればと願うのだが。
いずれにせよ、今週は現地時間の9月15、16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)とその終了後に政策金利発表があるので、それによってシティの株価も変動するのだろう。
最後に思ったのは、退職意思を伝えた翌日に自分の主力銘柄であるシティが大幅下落とはいかにもタイミングが悪いなあ、ということ。配当を維持してくれれば良いのだが、こういう報道/事象の積み重ねが配当減になる可能性も拭えないわけで。いや、本当に勘弁して頂きたいものだ・・・。