エクソンの2021年第1四半期収益考慮事項(2021/4/1)

はじめに

自分の所有株であるエクソン・モービル(XOM)は米国時間の2021年4月30日(金)に2021年第1四半期の決算発表を行う予定だが、それに先立って昨日3月31日に米証券取引委員会(SEC)への提出資料Form 8-Kで2021年第1四半期の収益に関する考慮事項(1Q21 Earnings Considerations)を開示している。

以下にその内容を確認しておくことにする。


エクソンの2021年第1四半期の収益に関する考慮事項

以下は3月31日に開示されたForm 8-Kより引用・抜粋。

表内の数値は左からUpstream、Downstream、Chemicalの各事業部を表しており、数値の単位は$Billion(10億ドル)。

【市場要因】

目に付くのは石油/ガスの価格上昇により19~27億ドルのプラス影響があること。全て合算すると、市場要因により28~44億ドル収益が上昇すると想定している。

【季節的要因と予定メンテナンス】

機器設備の定期メンテナンスが主であり、合計で最大マイナス8億ドルの影響があると想定している。

【その他要因】

ここでは主に2月のテキサスにおける冬の嵐のインパクトが挙げられている。合計でマイナス5~マイナス8億ドルのマイナス影響があると想定している。


まとめ

今回開示されたのはあくまで考慮事項(1Q21 Earnings Considerations)であるので、実際の決算内容がどうなるか定かではない。

上記の内容を伝えたロイター通信の報道によると、

  • リフィニティブのIBESデータによると、アナリストは今年第1四半期の1株損益を0.54ドルの黒字と予想している
  • 証券会社レイモンド・ジェームズ&アソシエイツは、エクソンの第1四半期利益は市場予想を上回る可能性があると指摘。アナリストのジャスティン・ジェンキンス氏は、顧客向けのリポートで、文書に盛り込まれたデータは25億5000万ドル(1株60セント)前後の黒字を示唆していると分析

とのことでどうやらエクソンは1年振りに黒字になりそうだ。

ただ、Form 8-Kが開示されたのが米国市場開場中の事なのか、閉場後だったのが分からなかったためForm 8-Kがエクソンの株価に与えた影響は不明。昨日のエクソン株は、

1.52%の下落となっているが、原油先物価格が下落したのに引っ張られたのだろう。

エクソンについては、現在行われているOPECプラスの会合結果、そしてForm 8-Kの内容を受けて先に挙げた様なアナリストの分析結果によって株価が変動しそうな気がするので、ここ数日は気を付けておくことにしよう。

エクソン株は年初来35%上昇してはいるのだが、

以下の様に原油価格に連動する割合が大きいし、

アクティビストとの対立もまだ解決していないので、今一つ安心できないのだよなあ。

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