2019年8月15日のGE株価、不正会計疑惑で10%超急落

はじめに

本日朝起きて自分の所有銘柄を確認してみたところ、ゼネラル・エレクトリック(GE)の株価が約11%の下落。

掲題の通り、財務状況が公表内容より悪いとの指摘を受けたため株価が急落したようだ。以下にその内容を整理してまとめておく。


株価急落原因のレポートとGEのコメント概要

ハリー・マルコポロス氏(バーナード・マドフ氏絡みの巨額ネズミ講を告発した人として有名)が、815日にウェブサイトに掲載した財務分析が盛り込まれた170ページ超のゼネラル・エレクトリックに関する調査リポートで述べた主要な点は以下の通り。

  • GEが損失の可能性がある381億ドルを隠したと批判し、直近の規制当局提出書類で公表した水準より資金状況ははるかに悪いと主張
  • 「負債資本比率は31でなく171で信用状態を弱体化させるだろう」
  • GEは支払い不能で、インダストリアル事業の運転資本が200億ドルの赤字と指摘
  • GEの会計不正規模は380億ドルで、時価総額の40%強に相当し、エンロンやワールドコムの事件よりはるかに深刻と訴えた

これに対するGEのコメント

  • GEはリポートを受け「資金面は保証する」とし、最高水準の会計報告と整合的に経営していると説明
  • また、マルコポロス氏は企業株の空売りで利益を得るヘッジファンドのため働いていることで知られていると指摘
  • 「日々の事業に専念し続け、この種の無価値で見当違い、私利的な憶測に気を取られることはない」とした
  • カルプ最高経営責任者(CEO)はマルコポロス氏の調査リポートに対し「純然たる市場操作」と批判。リポートには「虚偽のコメントが含まれている」とし、マルコポロス氏はリポートに関連した空売りで利益を得ようとしているとした

米国市場時間外後

  • やや持ち直したのは、米証券取引委員会(SEC)への提出文書でラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)が200万ドル近く(1株当たり7.93ドルで普通株252000)に相当する株式を15日に取得したことが明らかになったため

まとめ

自分の所有しているGE株に関する結論から言うと、今まで以上にGE株は放っておくしかないだろう。売却という選択肢は今の所ないな。理由は現時点ではマルコポロス氏、GEどちらの説明が正しいのか不明なため。自分がいつでも正しい判断が出来るとは思わないが、間違った情報で正しい判断が出来る可能性は少ない。先日の四半期決算内容に齟齬があった場合には、その際にまとめた内容も変わってきてしまう。

上にまとめた内容は取りようによってはどうとでも取れるからなあ。例えば、カルプCEO200万ドルほどの株を購入したのは、

GEの会計処理に自信があり、株価は復活すると確信しているため

②GEの会計処理に自信はないが、CEOが株を購入することによって、市場へ安心感を与えるため

など、受け取り方次第でどちらにでも解釈できる(このような単純なものではないだろうが)。マルコポロス氏の発言も同様に如何様にでも解釈が可能だろう。もう少し様子を見て正しい状況を理解することが肝要だと思う。ただし、自分が正しい状況を理解した時点ではすでに手遅れになっている可能性もあるのだが…。

仮定として、GE株を現時点で売却するとどうなるか。今までの投資額は約6.2万ドル。

3万ドル超の損が確定するが、3万ドルは残る

②将来的に上昇した場合の利益を逃すことになる

③将来的に下落した場合、損失幅が拡大することになる

この②がイヤだなあ、と思ってしまうのが自分の基本的な考え方。バイアンドホールドに盲目的に固執しているつもりはないのだが、これ以外のやり方を知らないので、①、③の考え方自分には希薄。さてこの判断はどうなるのだろうか。上手く行ってくれればいいのだがなあ。

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