はじめに
自分が所有しているワーナーブラザースの買収を巡っての最新状況については
ワーナーブラザースがパラマウント買収提案を再検討(2026/2)
でまとめた通り、ネットフリックスとの正式契約は未だ有効であるが、ワーナーブラザース取締役会がパラマウント・スカイダンスの修正提案を2月23日まで協議を行い、パラマウントが最終提案をする機会を与えることになっていた。
そして協議の期限が切れた2026年2月24日(火)に、ワーナーブラザースはパラマウントの修正案に対する見解を発表している。以下、その内容及び関連状況について確認しておく。
2026年2月24日(火)のワーナーブラザース・ディスカバリー発表
以下はワーナーブラザース・ディスカバリーの企業ページより引用・抜粋。米国株式市場開場前に発表。
- Warner Bros. Discovery, Inc.(WBD)は本日、取締役会が受託者責任に基づき独立系財務・法律顧問と協議した結果、Paramount Skydance Corporation(PSKY)からの修正提案が、WBDとNetflix, Inc.(NFLX)との合併契約に定義されている「当社にとってより優れた提案(Company Superior Proposal)」につながることが合理的に期待できると判断したことを発表
- 修正された提案には以下の内容が含まれる
- WBD株1株当たり31.00ドルの現金購入価格の引き上げ
- 2026年9月30日以降、四半期ごとに0.25ドルに相当するDaily Ticking Feeの支払
- 規制上の問題により取引が完了しなかった場合にPSKYが支払う70億ドルの規制解除料
- 既存のNetflix合併契約を解除するためにWBDがNetflixに支払う必要のある28億ドルの解除料のPSKYによる支払い
- PSKYの融資銀行が要求する支払能力証明書をサポートするのに必要な範囲で追加の株式資金を提供する義務
- WBDのグローバルリニアネットワーク事業の業績を除外する「会社への重大な悪影響(Company Material Adverse Effect)」の定義
- 取締役会は、PSKYの修正提案がNetflixとの合併よりも優れているかどうかについて、まだ判断を下していない
- WBDは、Netflix合併契約に定義されている「会社にとってより優れた提案」に該当する提案を締結できるかどうかを判断するため、PSKYとさらに協議を進める
- 取締役会が最終的に「会社にとってより優れた提案」を受領したと判断した場合、Netflixは当該決定後4営業日以内にWBDと交渉し、Netflixとの取引に関する修正を提案することが出来る
- 取締役会がPSKYが提案する取引がNetflixとの合併よりも優れていると結論付ける、あるいはWBDとPSKYとの協議から何らかの最終合意または取引が成立するという保証はない
- Netflixとの合併契約は引き続き有効であり、取締役会は引き続きNetflixとの取引を支持するよう推奨しており、その推奨を撤回または変更する予定はない
同日のパラマウント・スカイダンス発表
以下はパラマウント・スカイダンスの企業ページより引用・抜粋。発表は現地時間20時過ぎ。
- パラマウントはWBD取締役会の決定を歓迎し、パラマウントの提案メリットをWBDの株主、クリエイティブコミュニティ、消費者に届けるため、WBDと建設的に連携し続けることを楽しみにしている
- 修正された提案条件
- WBD株1株当たり31.00ドルの現金購入価格の引き上げ
- 2026年9月30日以降、パラマウントとの取引が完了するまで四半期ごとに0.25ドルに相当するDaily Ticking Feeの支払
- 規制上の問題により取引が完了しなかった場合にPSKYが支払う規制解除料を70億ドルに増額
- 既存のNetflix合併契約を解除するためにWBDがNetflixに支払う必要のある28億ドルの解除料のPSKYによる支払いを再確認
- WBDの債務交換提案に関連する潜在的な15億ドルの資金調達コストを削減することを再確認
- PSKYの融資銀行が要求する支払能力証明書の取得に必要な範囲で、追加の株式拠出義務を負うことに合意
- WBDのグローバルリニアネットワーク事業の業績を除外する「会社への重大な悪影響(Company Material Adverse Effect)」の定義への同意
- WBDとの取引を開始するには、WBDの取締役会がパラマウントの修正提案がNetflixとの合併契約に基づく「当社にとって優れた提案」であると判断し、Netflixとの4営業日の交渉期間が満了し、Netflixとの合併契約が終了し、パラマウントとWBDの間で最終的な合併契約が締結される必要がある
また別の発表で上記内容を含む修正提案を
同日のネットフリックスの反応
ネットフリックスは公式発表をせず。
まとめ
以上、ワーナーブラザースのパラマウントの最新修正提案に対する見解及び関連状況について確認してみた。
今後はWBD取締役会がパラマウント・スカイダンスと更に協議を進め(その期限については明示されていない)、パラマウントの修正提案が「当社にとってより優れた提案(Company Superior Proposal)」と判断した場合、Netflixに4営業日の対抗提案期間が与えられることになる。
未だWBD取締役会は「Netflixとの合併契約は引き続き有効であり、取締役会は引き続きNetflixとの取引を支持するよう推奨しており、その推奨を撤回または変更する予定はない」としているが、パラマウントの修正提案が「当社にとってより優れた提案(Company Superior Proposal)」につながることが合理的に期待できると判断したことから先行きは更に不透明になった印象。
ちなみに2月24日の3社の株価は



となっている。31ドルに引き上げられた買収提案からNetflixが降りるのではないか、そしてパラマウントが買収契約を勝ち取れば財務的な負担が増加するのではないか、という思惑が株価に表れた様な気がする。
WBD株所有者としてはなるべく高い価格での買収成立となってくれれば御の字なのだが、一体いつ、どういう結末を迎えるのだろうか。引き続き事態の推移に注目しておきたい。2月26日予定のワーナーブラザース・ディスカバリー決算発表で何かアップデートはあるだろうか。