2025年米銀ストレステストを受けてのシティグループ(C)発表

はじめに

2025年6月27日(金)の米国市場閉場後に2024年の米銀ストレステスト結果が公表されたのは既にまとめたが、それを受けて自分の所有銘柄であるシティグループ(C)が7月1日(火)の米国株式市場閉場後に発表を行っている。

以下、シティグループの発表内容について確認し整理しておく。


2025年ストレステストを受けてのシティグループ発表

以下はシティグループの企業サイトより引用・抜粋。

四半期配当の増配

  • 2025年第3四半期の普通株式四半期配当を1株当たり0.60ドル (現在は1株当たり0.56ドル) に増額(7.1%の増配)する予定であると発表

自社株買戻しプログラムについて

新たなストレス資本バッファー(SCB:Stress Capital Buffer)要件

  • 連邦準備制度理事会が定める当社の暫定的なストレス資本バッファー(SCB)要件は3.6%(現行の4.1%から引き下げ)
  • 規制バッファー(regulatory buffers)を含む当社の普通株式等Tier 1(CET1)資本比率要件は11.6%(現行の12.1%から引き下げ)
  • 連邦準備制度理事会は今四半期後半にシティに対し最終的なSCB所要水準を通知する予定
  • 連邦準備制度理事会(FRB)は、当年度および前年度のストレステスト結果からCET1資本の最大減少額を平均化する提案を保留しており、提案どおりに実施された場合、当該規則の対象となる銀行持株会社に適用されるSCB要件およびその発効日に影響を及ぼす

最高経営責任者(CEO)Jane Fraser氏のコメント

  • 本日の結果は、ビジネスモデルの再構築と変革の実行を通じてリスクを軽減しながら収益力を高めてきた当社がこれまで取ってきた思慮深く徹底したアプローチを改めて示すもの
  • 当社は、最もストレスの多い状況下でも強靭性を備え、強固な資本基盤を維持している
  • この進歩を誇りに思うとともに、お客様にサービスを提供し、規制当局の期待に応え、株主の皆様に価値を提供することに尽力していく

まとめ

以上2025年米銀ストレステストを受けてのシティグループ発表をまとめてみた。

この発表後7月2日(水)のシティ株は

0.57%の上昇。同日の米国株式市場が

ハイテク銘柄中心に上昇で、ダウ工業平均がややマイナスとなったことを考えると悪くはないが、やや物足りない結果。ちなみにシティを含む米銀大手4行は

となっており、自分が所有しているシティグループとJPモルガンとが上昇幅が小さくなっているのが残念。

ただ翌日7月3日(木)は米労働省が発表した6月の米雇用統計が市場予想を上回り、失業率も予想外に低下したことで、未だ労働市場が堅調であることが認識され

米国市場は上昇。そして米銀大手4行は

バンク・オブ・アメリカ(BAC)を除いていずれも市場を上回る上昇。米雇用統計が堅調だったため一部で取りざたされている7月のFOMCでの利下げ観測が後退したことで、金利に敏感な銀行株が上昇したのだろう(BACの伸びが小さい理由は不明)。

シティの2025年ストレステスト結果発表翌日まで含めた年初来の株価推移を市場(S&P 500)と比べてみると

S&P 500の6.76%上昇に対し、シティは25%を越える上昇となっている。米国の関税政策で市場が大きく下落した際にシティはそれ以上の下落幅となった点が、やはりシティは他大手米銀と比べて底堅いとは言えずに懸念材料ではある(シティは昨年夏の規制措置に伴う更なる変革が必要)。

2025年7月15日(火)に予定されている2025年第2四半期決算が、前回決算から上昇している株価の裏付けとなる業績/決算となってくれるといいのだが。

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