米国の中国への関税は計104%に、中国も報復(2025年4月)

はじめに

自分が就寝する前の2025年4月8日(火)の米国主要市場開始時はいずれも4%を超える上昇となっていたのだが、起きてみると

いずれも前日比下落して取引を終えていた。原因は掲題の様にアメリカが中国へ更に50%の追加関税を課すと発表したことが原因。以下、トランプ政権になってからの中国への追加関税の状況と、それを受けての市場について整理しておくことにする。


トランプ政権下での中国への追加関税

以下はいずれも米東部時間。中国の動きは割愛するが対抗措置、報復関税を米国に対して課している。

  • 2025年2月1日に中国へ10%の追加関税を発令
  • 2025年2月4日に10%の追加関税が発動
  • 2025年3月2日に中国へ更に10%の追加関税を課すと発表
  • 2025年3月4日に更に10%の追加関税が発動
  • 2025年4月2日に対米貿易黒字の大きい約60カ国・地域を対象に上乗せ税率を発表し、中国は34%(発動は4月9日から)
  • 2025年4月7日にトランプ大統領がSNSで、中国へ更に追加で50%の関税を課すことを投稿
  • 2025年4月8日米国市場開場前、トランプ大統領がSNSに以下の投稿(韓国との電話首脳会談についての中で)
    • China also wants to make a deal, badly, but they don’t know how to get it started. We are waiting for their call. It will happen!
      中国も合意を強く望んでいるが、どう進めればいいのか分からない。私たちは彼らからの電話を待っている。必ず実現するだろう!
  • 2025年4月8日、ホワイトハウスのカロリン・レビット報道官が以下の発言
    • 今夜12時1分、つまり事実上明日から中国へ更に追加関税が施行される
    • 中国が報復したのは間違いだった。米国が打撃を受けると(大統領は)さらに激しく反撃する。だからこそ今夜午前0時から中国に対して104%の関税が発効するのだ
    • トランプ大統領は中国は米国とディール(取引)を行わざるを得ないと考えている
    • 中国は合意したいと考えているが、どうすれば良いのか分からないだけだ
    • 中国から連絡があればトランプ大統領は極めて寛大に対応するが、米国民にとって最善のことを行う
  • 米現地時間2025年4月9日米現地時間2025年4月9日午前0時1分から相互関税が発動

この結果中国に対しては2月の10%、3月の10%、4月2日発表の34%、4月8日発表の50%の合計104%の追加関税がトランプ政権下で中国に課されることになる。


中国の報復関税

4月9日の米国から計104%の関税発動を受けて中国は、日本時間4月9日の20時に米国からの輸入品への関税を84%に引き上げると発表している(発動は翌日より)。


まとめ

4月8日の米国株式市場は相互関税を巡る交渉進展への期待感から、冒頭に挙げた通り上昇して始まったもののその勢いは続かず、中国へ更に50%の追加関税がホワイトハウスから発表されたことで結局下げ幅を拡大して取引を終えている。寝る前に上昇していて、起きた時に下落しているこの様なケースは毎度ガッカリ具合が大きくなるものだ。

正直昨日4月7日にトランプ大統領がSNSに投稿した中国への更なる50%の関税は、値が大きいことからブラフだろうと思っていたのだが、まさか正式に発表されるとは、というのが正直な感想。しかし振り返ってみると、2期目となるトランプ大統領の関税政策はいずれもブラフであり交渉手段と思っていたものだったことを考えると、考えが甘かったと言わざるを得ない。

そして本日2025年4月9日から中国を含め対米貿易黒字の大きい約60カ国・地域への相互関税が発動し、中国も更なる報復関税を米国に課したことから、米国株式市場は更なる下落が続くことになるのだろう。ここ最近、いつになったら下げ止まるのだろうか、とばかり書いているのだが本当にどこまで下がることやら。

ちなみに現在の米株資産は

約120万ドルだが、これは直近では2024年9月16日とほぼ同じ。

まだ為替を無視すると約半年前の水準であるという事で良しと考えて、ストレスをなるべく感じないようにしていきたい。

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